意外と面倒なスマホゲーム配信
iPhoneからのゲーム配信はiOS11でサポートされた、いわゆる画面キャプチャ配信ができるようになってかなり楽になったものの、まだまだ痒いところに手が行き届いていないのが現状です。
どちらかというと機能面でベンダーが頑張ればなんとかなると言ったそういう世界ではなく、Appleが提供しているiOS SDKとしての機能や制限が不足しているといったところです。
映像も他のアプリが起動している上にオーバーレイするような処理はかけないし、端末が鳴らしている音声を取得する処理もかなり複雑でベンダーもほぼサポートできていないのが現状です。
そういった中で今回は特に音声面に関して本当にやりたいことをやろうとした時、どのような配信機材を用意すればできるのかを考えてみました。
要件一覧
今回配信するに当たって以下のような要件を定義しました。
スマホはiPhone
今回はiOS12のiPhoneXを使用しています。
Androidなら他の方法があるかもですが...。
バトロワ系ゲームをやりたい
今回ターゲットになっているゲームはバトロワ系です。
これは後々の要件に関係してくるので先に書いておこうと思います。
ちなみにここでいうバトロワ系ゲームはPUBGとCyber Hunterです。
Discordで通話したい
やはりバトロワ系ゲームをやるとなったら通話固定したいですね。
というわけで通話するツールとしてはDiscordを選択しています。
通常バトロワ系ゲームであればゲーム内にチームを組んだ味方と通話する機能があるのですが、ホーム画面に戻ったりすると切れてしまうのと、いつも2人で固定しているので残りの2人とは通話しなくて良いという点、あとは通話品質の問題からDIscordで通話したいという要件になりました。
スマホでゲームを配信したい
まあやってみようかな、という程度だったのですがこんな面倒なことになるとは・・・。
配信サービスはniconicoだろうがopenrecだろうがmirrativだろうが機材周りは同じですね。
スマホで、と書いてあるのはPCやMacでOBSなどを使った配信はしないということです。
ゲーム音も配信にのせたい
配信を見ている人向けですね。
通話音声は配信にのせない
これは相手のことも色々あってですね。
ゲーム音はイヤホンで聞きたい
バトロワ系ゲームをやるなら足音や銃声によって敵の方向や距離を聞き分けたいので必須ですね。
通話音声はイヤホンで聞きたい
配信にのせないということはイヤホンで聴くということですね。
配信機材検討
Discordの通話とゲーム音の共存
普通にやるならスマホでDiscordをしつつゲームをやるのですが、Discordをやりながらゲームをやるとイヤホンから聞こえる音がモノラルになってしまうんですね、これのせいでせっかくイヤホンを使っていても足音や銃声がどこからなっているかわからないという。
そのためこの時点で何らかの端末がもう1台必要になってしまうので今回はMacを使用することになるのですが、DIscordとゲーム音をイヤホンで聞きたいという要件があるので音を合成するためにミキサーが必要になるので、今回はYAMAHAのAG06を使用しています。
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この時点で以下のような図になりました。
iPhoneは純正のLightning - 3.5 mmヘッドホンジャックアダプタをかませて以下のラインケーブルでミキサーに繋ぎます。
Macからミキサーも同じラインケーブルです。
audio-technica ラインケーブル ATL462A/3.0
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配信をしないならこれで十分ですね。
ミキサーからの音声出力はイヤホンでもヘッドフォンでも何でもOKです。
配信音声にゲーム音をのせる
今のところiOSで配信に音をのせるにはマイクからインプットするしかありません。
厳密にいうとiOSの仕組みとしてキャプチャできなくはないのですが、各サービスが対応していないというのが現状ですが、仕方ないですね。
先の配置図で見ての通り、スマホの音声出力はミキサーに繋がっています。
ミキサーから音声を抜いてスピーカーに繋げば簡単なのですが、それだと通話音声までスピーカーから出て配信にのってしまうのでNGです。
というわけでiPhoneからゲーム音声だけを分岐させるために以下を使用します。
ちなみにあとでわかることですが、ここで購入する分岐ケーブルは3極でも4極でもOKです。
ここまでで以下のような図になります。
配信にマイク音をのせる
ここまでの図では配信にまだマイク音がのっていないので無音になってしまう・・・と思っていたのですが、実はこの構成ですでにスマホにマイク音声がのっていました。
というのも、この構成でiPhoneにケーブルを刺してライン出力しているのですが、マイクはiPhone本体のマイクをそのまま使っている状態になっているんですね。
なので配信用に改めてマイクをさす必要はないということです。
例えばiPhoneに付属している純正のライトニングイヤホンをただiPhone刺しただけであればマイクはイヤホンに付いているマイクに切り替わるのですが、純正のLightning - 3.5mmヘッドホンジャックアダプタをかませて別のケーブルを繋ぐとマイクがiPhone本体に残ったままになっていました。
これが意外と盲点でしたね・・・ちなみに以下のiPhone純正イヤホンアダプターでもマイク音声は非対応です。
これらはプラグの規格の違いの問題で、iPhoneはCTIAなのに対し今回はどうやらOMTP規格のケーブルを使ったためのようです。
例えば純正のLightning - 3.5 mmヘッドホンジャックアダプタをかませてiPhone純正の3.5mmイヤホンを刺せばマイクはちゃんとイヤホンに付いているものに切り替わります。
まとめ
もっといいやり方もあると思いますが家にある機材だけで済まそうとしたらこうなってしまいました。
とてもめんどくさい。
そして機材をつないだところでモチベが落ちて結局配信してないというね。
それではまた。